Ira Ishida

「4TEEN」

中2という非常にナイーブで微妙な年代の中で、ウェルナー症候群のナオト、聡明でジュン、肥満なダイ、そして平均的なテツローという、4人の男の子達が様々な悩みながらも一つ一つ正面から当たっていく純心な青春小説。もしこの小説を単語で表していくとし…

「波の上の魔術師」

多分一番好きな作家。石田衣良。そんな彼の経済クライムサスペンス。ドラマ「ビッグマネー」になったらしい。この画像はハードカバー。独特のクールな切り口とクールな若い目線で進んでいく株を題材にした小説。腐ったパチプロ生活を続けていた白戸則道は、…

「うつくしい子ども」

あの酒鬼薔薇事件を題材に、加害者(弟)の兄の視点を中心に描かれたミステリー。緑豊かなニュータウンを恐怖のそこに陥れた小学生の女の子の殺人事件。犯人は弟だった。そのことで家族はバラバラになり、家を失い、学校でも嫌がらせを受けながら、兄は動き…

「骨音 池袋ウエストゲートパークⅢ」

石田衣良の人気シリーズ第3作。今回のテーマはかなり掘り下げられたテーマ。「音楽への情熱の方向とホームレス」「弱者と権益の絡み」「NGOと地域通貨」「ドラッグとレイブとマイノリティ」と言うかなり濃くてまた取っつきにくいテーマとなりました。それを…

「少年計数機 池袋ウエストゲートパークⅡ」

石田衣良の人気シリーズの第2作。今回は「LD(Learning Disability)」「ネットのぞき部屋」「大人のパーティ」など時代背景に沿った現代病を、主人公である果物屋手伝い兼ストリートファッション誌コラムニスト兼トラブルシューターのマコトが個性溢れる仲…

「池袋ウエストゲートパーク」

石田衣良の出世作、そして代表作であり、ドラマ「IWGP」の原作になった。基本的には短編集だけど、マコトがで活き活きと動き回りながら、仲間と共に池袋のストリートで怪事件をクールに解決していく。やっぱり爽快感を含めて素敵に動き回る事で浮き出る現在…

「赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝」

石田衣良のヒットシリーズ「池袋ウエストゲートパーク」の外伝。外伝と言うだけにマコトは登場しないし、マコトの目線とマコトの口調での物語が進んでいく訳ではない。今回は映像ディレクターでギャンブル好きの小峰渉が自らの愚かさから借金を抱え、池袋の…

「娼年」

村上春樹の主人公っぽいどこかうつろでけだるい主人公のリョウが、彼にとっての魅惑の仕事「娼婦」に出会い、様々な女性の魅力を通して欲望の奥深さに見せられながら過ごした1つの季節を描いた恋愛(?)小説。個人的に石田衣良作品の中で一番好きかも。何…