又雑感です、雑感雑感。日本-ギリシャ

枠が小さく見える・・・・。

それにしてもギリシャのコンディションが悪くて、EUROの頃の面影なく以前のアウトサイダーギリシャに拍子抜け。カラグニスがその切り替えから突破で鋭さと逞しさを感じる位で、後は高さが怖い位で。はっきり言って全然勝てる相手だと思う。そしてそれに違わない良い内容。今まで見たことない様な流れるようなカウンターで崩している。ただ、枠に飛ばない・・・・・。

しかし、日本の適正は実はカウンターサッカーにあるのではないかとちょろっと思った訳ですよ。確かに個でぶっちぎるロナウドとかアンリはいないんだけど、瞬間の勝負でマークをはずして、ラストボールを呼び込み抜け出る玉ちゃんと柳沢。そしてそれに応えられるパサー達。シンプルな展開で、巧く崩せているのは非常に良いこと。だからこそシュートだったりね。その前の段階でヒデのこだわりでもある苦しいときでもクリアしないで繋ぐ効果が出てる。そこに俊輔が絡み、小笠原が絡みと綺麗にパスルートが見えるようだ。

遅効に置いても悪くない。確かに前に強いギリシャのDF達だけどビルドアップ時で小笠原が巧くバイタルに入り込み、そこに俊輔とヒデが楔を入れ、小笠原が前を向けなきゃサポートに入り、そこから前に向ければ又チャンスと。俊輔と小笠原の棲み分けがうまくいっている。前回のコンフェデの俊輔・ヒデのコンビを思い出したよ

素晴らしかったシーン。

  • カウンターからのビッグチャンス、ヒデの繋ぎから小笠原から俊輔と繋がってダイレクトでサイドでうまくラインをかいくぐった玉ちゃんへスルーパス。玉ちゃん独走、俊輔とヤナギも中に詰めて巻いたシュート、枠外・・・・_| ̄|○
  • 遅効。ズバッと入った楔からヒデと俊輔が玉ちゃんを回り込むように楔を受けた玉ちゃんを追い越してフリーラン、玉ちゃんシュートも枠外・・・・_| ̄|○
  • 左から右にボールがうまく通って、俊輔のタメから加地のダイレクトシュート!中にもヒデが詰めてたけど、枠外・・・_| ̄|○

後半終了。

勝った!しかも今日はグダグダになることなく、良いリズムの中でしっかりと結果を残したことはこういうチームにとっては大きな事。まあギリシャのコンディションが悪かったことはあるにしても、なんて言うのかな・・・、楽しかった!細かいパスが沢山繋がっているし、しかもそのリズムが凄い良くて、しかもパスランという形でしっかり出来ているからよく繋がる。そこにFW達が走り回ってコースを作るから、以前のような閉塞感も感じないし*1、しかも何度もオフサイドに掛からずにしっかりと一つのプレーから学んでいるから、彼らにとっても良いゲームとなったのかなと。

もちろん今日の勝因はフレキシブルで柔軟な中盤が非常に出来の良かったこと*2。試合前にプレビューで書いたような注意すべき点というのは、ギリシャが悪かったこともあってなんとも言えないにしても、よくボールを絡めて取っていたし、逆に守から攻の切り替えを意識的に速めていたのかウォッチせずにしっかりとプレーする意識というのが高かったなと。そして4人の繋がりが非常にしっかりしていてそれも今までなかなか噛み合わなかった部分も多かっただけに良かった。ヒデの高い状況把握能力とパス配球を軸に、福西のしっかりとしたリスク管理と機を見たオーバーラップによるダイナミズム、俊輔が様々なところに顔を出しながら空いたスペースでボールと持ちタイミング良くタイミング良くボールをさばいてアクセントを付け、小笠原はFWに近い位置でボールに絡みと、4人の中盤の選手の出来が非常に良かったことは喜ばしい。勿論まだまだもっと強い相手に対してうまくいくかわからないし、今まで良い形というのを継続出来ない事が多かったこともあるから、一試合で判断を下すのは早計だと思うけど、それでも素晴らしいパフォーマンスだったと思う。

中盤以外だと、まずはFW。まあゴールは一つだけで、決定力とかそういう部分でネガティブな部分はあるにしても、その前の動きはやはり高質。玉ちゃんのキレも良かった事、柳沢は1トップの時と同じように泥臭い仕事もこなしながらいつも通りスペースをつけねらったし、大黒に関しては言うことない。決めたという純然たる結果は残したし、その後も前の二人の動きからちゃんとギリシャの守備を相手にボールを受けれる場所というのをきっちりと把握して流れに乗ったことなど、悪くないのは間違いないです。まあ決定力、精度など様々な部分はあるけど、まあそれはこれから意識することで少しでも向上させて欲しいなと。

DFに関してはまず加地さん。継続してよかった。サイドバックのポジションでもしっかりと中盤とスペースを見ながらタイミング良く上がって、ダイナミズムをこのチームに付け加えたし、何よりもシュートを打つ積極性だったり、クロスに関してもスピード・精度共に高いモノを示したりと、最近出ている良さを継続したのはよかったなと。守備に関しては多少苦しんだけど(カラグニスの斜めに入ってくる突破とか)、それでも問題なし。

で、決勝点を呼び込んだシーン、福西のセカンドアタックに繋げたインターセプトもよかったし、楔は繋がらなかったけど、その後俊輔がフォローして、タイミングを見てダイレクトで精度と強さを合わせた優しいスルーで通して大黒がきっちりと反応してしっかりと流し込んだことときっちりと全てが揃っていたのかなと。まあ決めた選手は王様ですな。

とにかく後はこういうサッカーの感覚を継続すること、そして自信と何よりも精度を高めて欲しいなと。課題はまだまだあるからね。ビルドアップのあれとかマコのあれとかアレックスのあれとかヒデのあれとかね。とにかく勝って良かった。

*1:師匠バッシングではないけど、やっぱり柳沢・大黒・玉田と受ける動きへの意識は高い。ポストプレーだけに縛られないで、柔軟にプレー出来る。そして弱点と思ったらそこを付ける頭というのを持っているのもしっかりと評価して上げたい。決定力は・・・ねぇ。

*2:ギリシャの出来が悪かった事という元も子もない部分があるにしても