「溺れる魚」

溺れる魚 (新潮文庫)特異な理由で懲戒免職寸前の二人の刑事に罪のもみ消しと引き替えに監察から命じられたミッションは、公安の刑事の内定をだった。芸術の冒涜の報いとして大企業に脅迫をかける犯罪グループ「溺れる魚」。犯人の心理、その人間関係から一気に絡み始める犯罪模様を軽快に描いた小説。

もうこれぞエンターテイメント小説というようなスピード感溢れる作品に仕上がっていて、話が終盤に向かっていくうちにページを捲る手もどんどんスピードアップしていくような感じが楽しい。キャラの設定がふざけた感じで、何となく作者も書いていて楽しいだろうなぁと思うぐらいこの作品で遊んでる感じ(笑)登場人物の考えが、入れ替わり立ち替わりしていくことで、色々と変わっていく感じも結構楽しい(笑)とにかく楽しむ小説、ほんとにそういう感じです。

もう何よりも個性とテンポ、そして思いっきり遊んじゃう。もちろん文学的に読んだらおもしろいかどうかわからないけど、こんな小説もありだと思います。エンターテイメント小説万歳(笑)ちなみに映画にもなってます。

戸梶圭太溺れる魚」 新潮文庫 ¥590