「きらきらひかる」

きらきらひかる (新潮文庫)笑子と睦月は10日前に結婚した。その夫婦の実態はアル中で精神不安定な翻訳家の妻とホモの医者の夫という不思議な取り合わせだった。二人はすべて許し許容して結婚したのだがはずだったのですが、様々な問題がこの夫婦の中に起こっていく。セックスレスながら心の結びつきというものに主眼をおいた恋愛小説。

すごい不思議なカップルなのに、その中で二人とも傷を持つもの同士の優しさが溢れていて柔らかい感じだなぁと印象です。非常に設定が奇抜で登場人物も奇抜でとげとげしくて暗い話になりそうだけど、不思議な世界観の中で進むから何となくふわふわした感じはきっとそれが優しさなのかなぁと・・・・・。

とにかく話の筋と言うよりは世界観と文章の透明感と登場人物の不器用だけど優しい愛情を味わう小説なのかなぁと。中身も柔らかい感じだから、こっちも柔らかく(緩いとも言う 笑)

江國香織きらきらひかる」 新潮文庫 ¥400