コンフェデ3決 ドイツ-メヒコ

メヒコにめろめろです。メヒコより。

FIFA Confederations Cup Germany 2005
3rd Place's Match
Germany 4-3(EX1stHalf) Mexico @ Leipzig
GER:37'L.Podolski 41'B.Schweinsteiger 79'R.Huth 97'M.Ballack
MEX:40'J.Fonseca 58'&85'J.Borgetti

ドイツスタメン:GKカーン、DFヒンケルメルテザッカー、フートくん、シュナイダー、MFフリングスダイスラーシュバインシュタイガーバラック、FWハンケ、ポドルスキ
メヒコスタメン:GK O.サンチェス、DFサルシド、オソリオ、ピネダ、MFパルド、ペレス、メンデス、モラレス、シーニャ、FWフォンセカ、ボルヘッティ

  • 粋なカードだなぁと、改めて思う。メヒコは檄ウマでしかも状況把握能力が高く、ゾーンを組んで高いラインを維持するドイツのフラットの裏やサイドを使う意識が高い。てゆうか柔軟性ありすぎ。みんなサッカーセンスの塊みたい。逆にドイツはそれを止めるために中盤でしっかりとアプローチを掛けて、逆にワイドの二人のテクニシャンの良さを引き出したい。中盤での攻防が大きな鍵。止まれば、そこからは早くワイドに展開して、収縮しているメヒコを広げるドイツのリズムになり、止められなければメヒコは華麗に、そしてうまく釣りながら、フリーマンを作る。わかりやすい展開。
  • さすがに個ではドイツの選手達の方が色々と出来る。ダイスラーとシュバイニーを並べるクリンスマン萌え。メヒコも今日は守備はちょっと集中力が欠けているのか少し空いてくるところは見える。
  • てゆうかドイツ浅いなぁ、DFライン。プレッシャー掛かってないと不味いのは日本人みんなが知ってる。フラットのゾーンも凄い曖昧で結構間が甘いし、大丈夫かな?フリングス大忙し。
  • フートくんは今日は言うほど悪くない。まあサイズで勝ってるからだけど。「フーッ」ていうのはブーイングなのか応援なのかよくわからない。
  • メヒコの選手達の状況把握能力は本当に洒落にならない。ドイツの空いてくるゾーンを見抜いて、突破なのか繋ぐのか飛ばすのかと言うのが見事なまでに展開してる。カウンターの入りも早いし、本当に万能。フィニッシュに繋がるボールはドイツの若い最終ラインが踏ん張るけど、精度があれば来そう。
  • そんな事言ってたら、ポドルスキキター!まあその前に随分簡単にフィニッシュされていた事もあって緩さは目立ってたけど、それが予兆だったのかも。メヒコはダイスラー→シュバイニー*1と横に動かされた事で完全にシュートを打てる空間を作っちゃったね。と言うよりバイタルのゾーンがどうも空きがちになってしまってる*2ペースもドイツに流れていたし、随分簡単にやられちゃった。でも凄いシュート。
  • でも今度はメヒコ反撃、リズム取り戻してきたかなと言うところで、自陣でフリングスのコントロールミスを突いてシーニャがカット、カウンターからシーニャが突っかけて、その外を回ったフォンセカがフリーで走り込み、きっちりとカーンを抜いて同点!フリングス痛恨、でもメヒコはここまで崩せていて決め切れていなかっただけに、ここは冷静に決めたフォンセカは殊勲。フートくん止めきれず、orz
  • いきなりゲームが活性化、目を離した隙に今度はヒンケルがメヒコのラインを突破してペナに侵入、うまく中に流すと詰めていたシュバインシュタイガーが押し込んで2-1。早すぎ。結局前半2-1。

後半です。*3

  • いきなりメヒコは交代でフォンセカout。うーん変えなくても良いけどね。そしてゲームはヒートアップ。CKでの小競り合いから、ハンケが冷静さを失いアフタータックル。審判無情のレッドカード。いきなりですか。イエローにして欲しかった*4でもドイツがこういう風に冷静さを失うのは新鮮。若いからかな。
  • でもきっと感情の伴うサッカーをしはじめているからこそ、こういう部分にも感情が出るのかなと好意的解釈。良い事じゃないけど、サッカーは感情的なった方が面白い。
  • ドイツの観客は忙しい。メヒコのボールの時は大ブーイング、ドイツが奪うと大歓声、フートが持つと「フーッ」
  • 一気にペースはメヒコへ。切り替えの速いドイツだけど、メヒコもうまいからなかなか奪われない。外のスペースを使う意識が高く、そこから変化を付けられると苦しい。
  • メヒコキター!クイックスタートからパルド→ペレス、良いカーブの掛かったクロスはボルヘッティにドンピシャ!凄いヘッド!フートくん、完全なるマークミスorz前言撤回だな、こりゃ。
  • カーンは今大会5失点目か。レギュラー争い苦しくなった?良い飛び出しもあるけど、判断ミスもあるし、何かあの鬼のような集中力が見えない。レーマン大先生が1番になる可能性が高まったという事かな?でもヒルデブランドにしてほしい。
  • メヒコ攻勢、もう少しの所まで追いつめる。シーニャうまい、うまく繋げる。ラストボールも入ってる。でもシュートが打てない。
  • ドイツはカウンターか、セットしかないね。ダイスラー→アサモアで、カウンター特化。疲れたポドルスキクラニーで起点を強化。攻勢は浴びてもドイツは切り替えの速さは失ってない。
  • うぉ、良いカウンター来た!右から左に流れるような形で、入ったばっかりアサモア真ん中で良いため、うまく左サイドが空いたところに展開と素晴らしいプレー。シュナイダー惜しい!
  • メヒコ崩せない・・・・。この辺は守勢に回ればサイズ・フィジカル・意識の高いドイツは結構固い。細かいプレーの方が崩せそうだけどどうだろう?イイスルーパスも入ってるけど最後の所で締まらない・・・・。
  • そんな事してたらドイツ来ちゃったよ。ここまで「フーッ」ってブーイングされてるのか、いじられてのかわからなかったフートくんが来たよ。そんなときも「フーッ」って言ってるから、やっぱりいじられてるんだろう(笑)ニアでバラックが流して、クラニーが落とすような形でトラップ、フートくんぶち込む。良かったねぇ。これで勝てば悪役*5脱出。
  • でもメヒコも最後まで抵抗、でもドイツはゲームを締めるためにシュバイニー→エルンスト。さすがにこう言うところでドイツらしさを出すだろうと思ったけど、セットでボルヘッティ再来!パルドの速いキックをまたもドンピシャヘッド!ポストかすめてゴール!マーカーはもしかして・・・・orz
  • ドイツのサッカーに感情が見える様になったと書いたけど、良いところまで失っちゃダメじゃん。でも元々アグレッシブなスタイルを貫こうとプライオリティを置いているのだから、ある程度失点は仕方ないという事かな?でも5試合中3試合3失点はさすがに酷すぎるね。カーン6失点。
  • ドイツは攻撃のキーを次々と下げちゃった事もあって、なかなか攻め手が見つからない。メヒコもドイツが後ろに体重が移ってる事もあって、崩しどころが見えなくなってる。結局3-3。延長かよ。ここまでもつれるとはね。

さて、延長前半。

  • メヒコは相変わらず外から外から。でもボルヘッティに合わないときついね。ボルヘッティにはフートとメルテザッカーがしっかり捕まえているから彼の良さである離れて消えてと言うのがさすがに出来ない。で焦りが出てるのか、サイドアタッカーが中に入り過ぎちゃってこぼれが拾えない。焦ると良さは消えちゃうね。数的優位を活かす形でフリーマンを作れたら良いんだけど。サポートが悪いかな?
  • バラックうまい!今度こそ決勝ゴール?でもその前の目線はサイドチェンジ、大きなモーションもサイドチェンジで、二重のフェイクでクラニーがうまく身体を開いて待っていたところにぴったり流し込んだパスは素晴らしい!クラニーもうまくリズムを変えて中に突破しようとしたからファールもらえた。FKは言う事なし。てゆうかせっかくだから後ろに待ってたフートくんに蹴らせて上げたかった(笑)
  • メヒコは前に出られるととたんに良いプレーが出る。ドイツがラインを下げちゃうから?どちらにしてもそれでバイタルにスペースが出来る。ただそこからは警戒きつい*6からなかなかね。てゆうかドイツの切り替えの意識と運動量が落ちない所は素直に素晴らしい。エルンストが素晴らしいボレーとミドル。てゆうかバラックはここまで目立たなかったのが良かったのか、後半終了間際から存在感でてる。逆にメヒコはパルドがうまく存在感出ない。サポートもアングルが狂ってる感じ。

延長後半、メヒコ疲れちゃった。

  • ビハインドのメヒコはサポートが出来なくなっている感じ。的確なサポートがないから、球離れが遅くなって、パスコース潰されるし、アプローチにも来られる。交代が活きてない。メディーナってドリブルが好きみたいだけどあんまりうまくない。
  • 一度鋭いミドルが飛ぶがこの試合の主役フートくんがきっちりブロック。観客一瞬間違えたのか沸いちゃった。間違いに気付いてすぐに「フーッ」って言い換えたのは笑った。雰囲気良いね。逆ギレのブーイングもなくなったし。本大会も楽しみ。サッカー知っている観客だし。
  • 逆にドイツは交代策が結果的にうまく機能している。エルンストが非常に幅広く動いて大きなゾーンをカバーしてる。アサモアは守備に忙殺されて、後半のカウンターのシーンぐらいしか特性を見えてないけど。クラニーは一人でも可能性を感じるし、クリンスマン、ミスと言われなくて済みそう。でも言われるかな。
  • てゆうかバラックが元気になりすぎ。何度も鋭いパスは見せるし、キープもうまい。クラニーとの相性も良さそう。前に出るだけじゃなくて、守備もしっかりやる。バイタル埋めてるし。スタミナ凄い。
  • ヒンケルは攻撃はうまいけど、守備は少し怖いね。その辺が課題か。ラームとヒンケルの両サイドが見たいな、来年は。でも右の1stプライオリティはフリードリッヒか。
  • 最後のチャンス!メヒコらしいグラウンダーの繋ぎで楔でペナに侵入して、横に流れてきたボルヘッティが落として、最後はペレスが走り込んでシュート。でも枠外。残念。
  • 結局4-3ドイツが3位。でもメヒコは本当に良い試合をしてくれる。ドイツも前に出るから面白い。来年も楽しみだ。

と言う事で良い試合でした。簡単に両チームを総括。
ドイツとしてはクリンスマンのメソッドはしっかりと攻撃に置いて浸透しているのかなと。今までならあんまりイメージ的に考えられなかったダイスラーシュバインシュタイガーのような才能のあるアタッカーを複数起用することで攻撃のアイデアの付随、凄い攻撃が流動化している。二人ともボールを持てるし、アイデアも持っている。だからこそ、攻撃が美しい。バラックが存在感を増してきたし、アタッカーも色々と出てきた。しかもチーム全体に切り替えの意識が浸透しているから、その溢れる攻撃意識をスムーズにフィニッシュに繋げているのかなと。ただ守備ね。書いた通り高いライン+プレスははまらないとすっかすか。ゾーンの維持も余りうまくないから、その辺はやはりてこ入れは必要。でも楽しいチームになっていてイメージ変わった。これからが楽しみ。

でメキシコは国内組がほとんどという事でコンビネーションやイメージの共有が凄い高いレベルで出来ている。運動量もあるからプレスもサボらないし、切り替えも早い。チームとして全員がチームのタスクをしっかりと理解してプレーしているし、相手の状況によってどんなプレーが必要か感じて柔軟に変えていけるセンスもあってと本当に柔らかいチームだなぁと感じた。タスク一辺倒に倒れないバランスが素晴らしい。確かに個の弱さはトップレベルと対峙するとあるのだけど、それはグループで何とか出来るし、意識の共有が何とか出来る強さ。判断の速さ&的確さと手厚いサポート、そして基礎的なスキルの正確さがチームにおけるストロングポイントとなっている。今の日本にはこれは出来ないなぁと。でも見本にしたいね。素晴らしいチームだった。メヒコのシャツが欲しくなるぐらい。

と言う事で両チームとも最高。ありがとさん。さあ決勝。てゆうかもう疲れた。

*1:流すようなヒール

*2:ドイツの構築、仕掛けと早いから切り替えきれないって感じかな。

*3:主役はフートくん

*4:良いゲームだったから11vs11で見たかった。

*5:わからないけど、出来は良くないから悪役という事になっちゃってるのかな?

*6:サモアも下がってきて前にはクラニー一人を残す形。