この結果はベターなのか、それとも・・・・。

ベナン戦、とりあえず又雑感。

  • 今日のスタメンは慣れているという形の3-4-1-2。GK西川周作、DF柳楽智和増嶋竜也水本裕貴、MF梶山陽平*1小林祐三中村北斗家長昭博兵藤慎剛*2FW平山相太カレン・ロバート。ようやく正常な形でゲームへ。
  • 序盤から積極的に左サイドの家長が仕掛ける、彼を見ていると99'WYの本山を見てるよう。彼はアタッキングエリアでこそ輝く選手。良い形でゲームに入る。
  • ベナンの要注意選手はFWのオモトヨッシという選手らしい。そんなに大きな選手じゃないけどアフリカンらしい身体能力とも言うべき感じでバネがあって、足が速い。で体幹が通っていてバランスも良い。
  • でも、まだまだ熊イズムは健在、ぽんぽこDFラインから蹴って平山へ、しかしフィードの精度だったり、サポートの意識だったりと足りないのは相変わらず。ブラックアフリカン相手に平山も苦戦、で、ビルドアップの主としている部分が機能せず、リズムを手放す。これを植え付けた監督の罪は重いよ、本当に。
  • ベナンはかなりペースチェンジで速縦という形でサイドを突くのを狙う。オモトヨッシもかなり左より。ただそんなにテクニックに優れている訳ではなさそう。柳楽の強さが光る、そしてビルドアップの拙さも*3
  • まあ繋ぐにしても、そんなことは練習していないので、ボールを受ける動きが少ない。長いボールの時はスイッチが入るように動きだしているので、やはり修練の差か。小林も梶山も引き出す動きが少ない。
  • ブラックアフリカンらしい足が伸びるようなプレーにとまどいがあるのか、どうも引っかかってしまう。段々失い方が危うくなり、 ベナンの前へのチャレンジ傾向も相まり、危ない展開が多い。苦し紛れのサイド展開を狙われて、兵藤がチャージに吹っ飛ばされてインターセプトされ、そのまま数的同数のカウンターを浴び、中から外への展開で1vs1、切り返しに水本がイナされてニアを抜かれ先制を許す。_| ̄|○
  • その後目が覚めたのか、平山がヘッドで決定機。惜しいが、コンタクトで身体がぶれて枠を捉えきれず。積極性が出てきたのか良い形も出始め、サイドも使えるようになる。
  • 梶山の素晴らしいミドルシュートは枠を捉えるモノのGKのファインセーブ。こういうのをより多くと思うけど、高い位置まで彼を上げてあげる必要性がある。ビルドアップの拙さを考えると、非常に怖い部分もある。

前半終了、長いボールを蹴ることが習慣となっている部分もあって、相手はきっちりとターゲットマンに対してチャレンジとカバーという形を整えていたし、身体能力の差もあって身体をズラされてしまってはなかなか繋がらず、中盤は大きく空いてしまうと悪い部分ばかり出た。繋げといきなりと言われてもそんなこと練習していませんって感じかも。ただ繋げない訳じゃないよ、相手はプレスがきつい訳じゃないし、結構一発勝負の縦チャレンジに頼る傾向が多い訳だし、一つかわしちゃえば穴は空く。それとポスト(グラウンダー)に関してもガンガンアプローチに来るけど、そのカバーに関しては皆無でスペースが大きくあるから、その辺をダイレクトを絡めてうまく活用出来れば、かなりチャンスはあるはず。
ブラックアフリカンの身体能力に溢れたチャレンジで奪われてショートカウンター、そしてそこで決壊した訳だけど、必然の結果だったと思う。この才能集団がここで沈むのはとんでもなく勿体ない。ここから反撃してほしい。前俊!水野!森本!

はい、後半戦。

  • 熊、チキン采配。負けてるのに梶山代えますか、そうですか。水野登場。水野の投入は妥当だとして、梶山の才能の光はあなたに届きますか?繋がなきゃ光は見えない。なのに超人的キープ力と長い距離も苦にしないパス精度がこのチームからなくなりましたよ。まあ梶山の出来も褒められたモノではなかったけど。運動量かな、梶山くん。
  • 水野の投入で中盤活性化、ボールも蹴らなくなった。受ける動きを積極的に水野がすることで、顔を出す、はたく、そして選手間を繋ぐ動きをしてようやくリズムが。ロジックから解放された瞬間か。でも水野は右サイドの選手なんじゃ・・・・。
  • 家長キレキレ、左サイドは彼の独壇場。ただ低い位置でも彼のドリブルに頼らなければならないのはちょっと辛いところか。
  • 平山は足元と入ると、視野が極端に狭くなっちゃうのかな?高い位置ではそれなりに良いタイミングで裁けるのに、低い位置にいくと持ちたがる。困ったもんだ。もう少し頭欲プレーして?
  • 増嶋怪我?勘弁して!セットはクリアしきれないと怖い・・・西川は安定しているけど、判断に迷うと怖い。吹っ切れば流石のプレー。怖がらないし。
  • ベナンは完全に後ろの4枚は上げないリスクマネジメント、チャレンジの姿勢は相変わらずだけど、ターゲットへのチャレンジに対してカバーが中2枚になった感じ。なので受けたいカレンや兵藤、水野と言った選手が裏で受けたい形は結構阻まれちゃう。
  • でも水野はかなり積極的、気持ちも入っているのかGKに突進したりと。やはりJでの経験は伊達じゃない!なかなかバイタルで変化が付かないので家長や水野のような仕掛ける選手の存在は大きい。
  • 家長またも突破。もうチンチン。スラロームのように突破してペナルティアーク付近でファールゲット。素晴らしい。
  • 水野素晴らしいFKで同点!彼らしい速いボールで空いていたサイドにすっぽり。GKの位置はあり得ないけど。スタメンだろ?固定観念勘弁。
  • カレン→森本、ふーん。森本はゲーム通じて波に乗れず、致命的なミスも。残念。前を向いてボールを持てなかったね。ただ少し消極的というかもっと動いても良かった。この辺は経験。
  • 審判が暴れ出した。というよりもの凄いシビアな采配が目立つ。平山は何をしたのか頂いてるし、退場のシーンは今大会のレギュレーションである時間稼ぎを許さないとのこと。少し蹴っただけでカードか・・・。
  • 一人少ない相手に押し込むかと思われたけど、ベナンも縦の速いサッカーは健在。と言うか余り中盤でこちょこちょするチームじゃないから、影響してない。結構怖い、スキルもあるし速い。柳楽も中村北斗も頑張ってたけど、虚を突かれると辛い部分も。
  • 小林は何かポジショニング的に掴めていない感じがする。後は雑かな?チーム全体で雑な部分が目立つけど、特に。兵藤もその感じはあるかな。彼は前で動かないと生きないね。後ろで回す選手じゃないね。
  • そんなこんなで落ち着いちゃった。まああれだけ前半奪ってはボールを失い、中盤での上下動を強いられていたから仕方ない部分はあるにしても、相手は一人少ないのに・・・・
  • 本田を入れてもう一度中盤活性化させるか、前俊を入れてドリブラー2枚構え*4にでもしてくれ。勝負に出れるだろ、もう一度書くけど相手は一人少ない。日本の選手の才能溢れるドリブルにもついて行けてない。勝負所だろ。
  • で結局家長交代、苔口と。スペースないじゃん・・・・意味わからん。_| ̄|○
  • その苔口、一度いい突破。でも彼も低い位置でドリブルするんだ・・・・しかも獲られちゃダメ、危ない危ない。周りも動かないと。
  • 平山、森本と今日はイマイチ。うーん。平山に関してはポジショニングと視野の確保、森本はプレーに置いて迷わず自信持って。やっては行けないミスは消極的姿勢で失うこと。あのポストを後ろからかっさらわれたのも、ヘッドの折り返しミスも致命的になりかねない。
  • 結局ドロー。残念、勝てる試合だった、前俊・・・・_| ̄|○

ドローで一応望みは繋がりました。オランダ次第ですが、オランダが最終戦まで*5今日勝てなかったことが致命的な事にならないことを祈るばかり。まあそうなったとしても自業自得な訳だけど。

チキン采配は健在。確実にアドバンテージを握っていたところで勝負を掛けれないし、妙なこだわりがあって凄い疑問に感じる采配だった。どうして家長を代える?試合を見ていたら彼のドリブルワークは一番の武器だった。逆に同じ特徴を持つ前田俊介を投入して、よりそういう部分を特化するべきだったのでは?このきらめく才能がこの監督に預けられた不運にしか思えない。今野がいないから弱いんですか?早生まれがいないから弱いんですか?確かに梶山の怪我でチーム作りの方向性が変わったことはあったにしても、その後にリカバー出来る時間はいくらでもあったし、そのために遠征・キャンプだったはず。もちろんセレクションもあったにしても、他のチームよりきっと多くの時間を共有しているはずなのに、平山の高さに頼るだけで、その形でさえチームとして消化出来ていない事を考えても勿体ない。逆に彼の施した施術が、ことごとくネガティブに作用していることを考えても*6指揮官の責任は重い。ユース世代でこのサッカーをする勝ちが僕にはわからない。そして選手達の才能を犠牲にしても、勝利至上主義の意味も。自信を失わせるような選手交代にしてもそうだけど、彼にユースにおける適正はないのかも知れない。トップチームの監督だと思う。

失敬、これだけの才能を持つ選手達がこういうサッカーをしかも育成年代であるユース世代でやっていることに強い憤りを毎回ながら感じるモノで(一番その気持ちを素直に出しているのはこのエントリーです。あんまり前に進んでいないなぁ。)まあとりあえずまだ可能性は残っているので次は必勝態勢で。勝ち点4なら3位通過はあるかしら?どうなんだろ。とにかく頑張れ。

*1:復帰来たわw

*2:かなりFWと近いポジショニングで3トップ気味

*3:監督の意識付けがあるにしても怖がっちゃうのかな

*4:家長右、前俊左で4バック

*5:でも今日勝てば1位突破確定か・・・・。メンバー落としたらベナンも勝つ可能性あるなぁ

*6:長いボールを主に置いたビルドアップがボールを受ける動きだったり、繋ぐための意識を削いでいるのは明白。こういうサッカーで逃げてきたことで、彼らは繋ぐことに関して恐怖感を持っている雰囲気さえ感じる。パニックに陥る部分も多いし。都合良く平山が勝つと考えているだけで、ボールを入れるタイミングだったり、セカンドボールを拾うための動きだったりと足りない部分が多すぎる。頑張れ頑張れとやらせるだけで戦術と呼べる代物じゃない。プッシュアップによる体力消耗もあるし、選手達が可哀想。もちろん選手達にも問題はあるけど、こういう意識付けをしていたら若い選手達は実行してしまうと言うのもあると思う。